
「やどびと」つまりゲストハウス・ホステルを経営される方や従業員の方にお仕事についてお聞きします。
今回はTHE DORMのマネージャー宮崎さんとオーナー久保さんにお尋ねしました。
お名前:宮崎さん
入社:2016年春
マネージャー(アルバイト)
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Contents
- 全く別の業種から未経験ながらマネージャー職。でも前職が生かされけっこうマッチしているように感じた。
- ホステルの経営と運営について聞いてみた。
- Q:なぜこのホステルを立ち上げたのですか?
- Q:日本の本が多いですけど、インバウンドと噛み合わないと思うんですが、日本人もある程度見込んでるということですか?
- Q本を読める環境の宿をイメージして立ち上げたのでしょうか?
- Q:現在では同様に本をメインにした宿がありますが、コンセプトが違う感じですね?
- Q:外国人のお客さんの割合はどれくらいですか?
- Q:狭いエリア内でビジネスホテルを意識しつつ、どんな違いを出しましたか?
- Q:求人の募集要項に「中国語できる方優遇!」とありましたが中国人のゲストは多いですか?
- Q:どういう人に来てほしいですか?
- Q:求人の募集要項で「やってほしいこと」が「ホステル運営業務全般」ってなってますが。
- Q:イベントとかしてますか?
全く別の業種から未経験ながらマネージャー職。でも前職が生かされけっこうマッチしているように感じた。
Q:宮崎さんのマネージャーという肩書きですが仕事内容は何ですか?
シフト作成や(求人)募集をかけるとかも含めスタッフの管理。予約サイトとかの管理、集客に関して。何かあった時の設備の管理など。雑用です。
Q:なぜこの業界に入られましたか?前職は?
仕事は学校で教員です。英語の先生でもありません。私立(学校)だったので中高ですね。結婚して辞めて主婦をしてます。
短期の派遣はちょこちょこっとしてたんですけど。ホステル泊まるの好きだったので求人を見て楽しそうと思って面接来たら拾ってもらえたんです。
上(上司)に恵まれまして、「好きにしていいよ、責任は取るから」といつも言ってもらえるので、お伺いを立てつつやりますけど、基本好き勝手やらせてもらってます。
Q:入社する際はここはできつつあったんですか?
そうですね。作るスタッフを募集だったので。設計とか決まってたけどまだ館内は何もできあがってなかった。
Q:本とか2500冊あるんですよね。どう携わったんですか?
400冊くらいは私が選んだかな。あとは専門の方にお願いしたんです。例えばファッション系だったらファッションに強い人に。「こんなイメージがあるんでこれだけの冊数が欲しい」とお願いしてます。
あとはオープニングスタッフに好きな本を3冊づつとか教えてもらって。
Q:この仕事でうれしく感じることってなんですか?
宮崎さん:お客様に快適に楽しく過ごしてもらえた時。目標の数字(稼働率等)を達成したとき。それとスタッフから改善提案があがってきたとき。積極的に仕事をしてくれていること、またアイデアを形にできるよう試行錯誤している姿をみると嬉しく感じます。
<ここでオーナーの久保さん登場>
ホステルの経営と運営について聞いてみた。
Q:なぜこのホステルを立ち上げたのですか?
久保さん:以前からやりたかったというよりは、単純にインバウンドの需要が高まったっていうのが一番の理由です。
Q:日本の本が多いですけど、インバウンドと噛み合わないと思うんですが、日本人もある程度見込んでるということですか?
久保さん:海外の人が見ても楽しめる本を重点的に集めてるんです。写真が多いと思うんです。テーマ別にしてるんですけど、建築、メインになる旅行、小説であったり文学的なもの、サブカルチャー、食があってファッションがある。各ジャンルに多言語の本を入れてるんです。
Q本を読める環境の宿をイメージして立ち上げたのでしょうか?
久保さん:本を読むというよりも本が持ってる雰囲気って持ってますよね。図書館に行くと静かにするとか。それを使いたかった。
一つの本があったらその本が面白いよねとか、何もない空間よりは話のネタにもなるので。テレビを共有して喋ったりできるんですけど、その変わりになるのは何かなと。そして世界共通でいうと本かなと。別にゲームでもよかったんです。
Q:現在では同様に本をメインにした宿がありますが、コンセプトが違う感じですね?
久保さん:東京の方でBook and Bedさんてあって、あそこは本屋さんに泊まれる宿泊体験というのを打ち出されているんで、似てそうで目的、使い方が全然違うのかなと。読むというのを本気で来られる方からするとBGMも多少大きいし、賑やかだと思います。
バッティングするなと思って見に行ったんですけど、やりたいものと全然違うなと思って。大阪でも本をテーマにしたとこもあることはあるんです。そこも独自の色があるんで全然違う意図で作られてるんだろうと思います。ホステルって面白いと思ってます。
本が好きな人は単純にコーヒーが好きだろうと思ってコーヒー(THE DORM オリジナルブレンド)は無料にしてます。
Q:外国人のお客さんの割合はどれくらいですか?
久保さん:半々くらいですね。土曜日は非常に日本人が多い。インバウンド需要でビジネスホテルが取れなくって来てるような人が多いんです。比率がどうしても高くなって全体で均したら5割くらいになってるんですかね。平日はほとんど外国の方です。日本人も完全な旅行者ばっかりですね。ここ周辺は隣もそうですしビジネスホテルがまだ建築される。この辺は集中して倍ぐらい出来ますよ。ちょっとヤバいと思う。商売的に飽和したらお客さんは一定の数なんで厳しくなるのかなって。
ある程度こういうの(ホステル)は切り口が(ビジネスホテルとは)違うので(客層が)旅行者なんで長続きするのはこっちかなと思ってます。
Q:狭いエリア内でビジネスホテルを意識しつつ、どんな違いを出しましたか?
ドミトリーってカプセルとは違うよって出したかったんです。あえてど真ん中に共有部もってくるんで、どこに行くにもここ(コモンルーム)を通らないとダメなんですよ。それをあえてしたかった。
ちょっと気を使ったぐらいの方が綺麗に使ってもらえるんじゃないかと。
その辺は(宮崎さんと)相談しながら。(宮崎さんは)ズバッと言ってくれるんで。
宮崎さん:いいと思ったことは全部提案した方がいいのができますよね。良くしたいので。
Q:求人の募集要項に「中国語できる方優遇!」とありましたが中国人のゲストは多いですか?
宮崎さん:そうですね。いま中国語ができるスタッフがいないんです。中国の方は英語もしゃべらない方がちょこちょこいらっしゃるので。韓国語はできるスタッフはいるので。だったら中国語できれば欲しいなと。ちょっとした(館内)表示作るにしても英語大丈夫、韓国語大丈夫、中国語は毎回誰か友達に頼ったり訂正してもらうので。
久保さん:何より人(人柄)ですけどね。
Q:どういう人に来てほしいですか?
久保さん:旅行好きの人。設備からして、もうちょっと少人数で行けるんですけど、在籍人数が多いほうなんですよ。旅行中(のスタッフ)がいたりということも想定してるんで、みんな旅行好きやろうと。そういう(職場)文化もいいやろうし。
宮崎さん:まじめな人ですね。仕事に対しても遊びに対しても。
Q:求人の募集要項で「やってほしいこと」が「ホステル運営業務全般」ってなってますが。
宮崎さん:(職務を)分けるつもりはなかったので。設備とかも含めて掃除してるから気がつくこともある。お客さんと同じ場所に行きますよね。そこの掃除を掃除の人だけにすると行かなくなります。全部行くほうがいいと思ってる。上の段も上がってみるし、下の段も入ってみるし。ちょっとしたこと、温度とかも気がつきますよね。シフトによって掃除(だけ)の時間帯になる人もいますけど。
Q:イベントとかしてますか?
久保さん:季節に合ったやつ、クリスマスとか。たこ焼き(パーティ)とか。今度は書道しようかなと。
宮崎さん:(書道が)得意なスタッフがいるので。
久保さん:スタッフによって(イベントをやる)というくらいのつもりです。
宮崎さん:(各スタッフの)強いところを伸ばした方が伸び率がいいかと。短所は別の人が補えばいいじゃないですか。
久保さん:やっぱり先生ですよね(一同笑い
ありがとうございました。
開業半年の現時点では開業前予想どうりの業績とのことでした。宿内もスタッフも明るい印象でスタッフはチームという感じでした。
※写真最左がオーナー久保さん、左から二番目が宮崎さん
